中小企業診断士試験の難易度|年1回実施試験の難しさ

中小企業診断士への道
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「中小企業診断士」になるためには、中小企業診断士第1次試験に合格することが大前提になります。

第1次試験合格後、次のいずれかの方法を選択が可能です。
(1)第2次試験合格後、実務補習を修了するか、診断実務に従事する。
(2)中小企業基盤整備機構または登録養成機関が実施する養成課程を修了する。

ここまで、終わってはじめて 中小企業診断士として登録が可能となります。


今回は、この第1次試験の難易度についてです。

1年に1回の試験実施

これは、中小企業診断士試験に限ったことではなく、多くの国家資格の試験で共通することだと思います。

1年に1回の試験

試験当日の受験者の緊張は想像に難くありません。
緊張のために、マークシート方式の場合のマークミス等、普段では考えられないことも起き得ます。


適度な緊張は、良いパフォーマンスを引き出すと思いますが、過度の緊張は良いことはありません。

中小企業診断士の第1次試験の場合、7科目ありますが、1科目でも満点の40%を下回ると足切りになりますので、平均的な結果が求められます。

ただ、中小企業診断士第1次試験は、科目合格というものがありますので、今年残念な結果だったとしても、全くのゼロとはなりません。科目合格を利用した当該科目免除というものです。


過度の緊張を予防する方法としては、
■試験に慣れる
 模試を受験する等
■過去の試験を解き問題文に慣れる
 (難解な言い回しが多い)
■捨て問を受け入れる
 満点を目指さない。満点の人が稀
■アンカリング効果を取り入れる
■緊張を感じたら、準備ができたと思う
等が考えられます。

忘却曲線との戦い

第1次試験は、7科目あります。
しかも、各科目の内容も非常に幅広いものです。

今までに実務で経験してきたもののあるかもしれませんが、初めて知る内容も多いと思います。

人間には、ある意味素晴らしい能力があり、それが「忘却曲線」とも言えます。

嫌なことがあっても、時間が解決してくれるというありがたいの能力ですね。でも、試験勉強には大敵です。

年と共に色々と忘れやすくなってきたと感じることもあるかもしれませんが、それだけ色々な情報の蓄積が増えて、判断することも多くなったということだと思います。ただ、新しいことを覚えにくくなったというのはあるかもしれませんが。

この忘却曲線に如何に立ち向かうか。

■忘却曲線は誰にもあると受け入れる。
 一度に完璧に覚えようとせずに、繰り返しで刷り込む
■五感を活かす。
 読む+書く+話す+聞く
■左脳+右脳
 図やマンガを活用
 財務・会計は計算が多くなりますが、計算式ではなく図にして覚える方法もあります。
■人に説明する

広い範囲、多い受験科目

令和3年度中小企業診断士第1試験 試験問題
令和3年度中小企業診断士第1試験 試験問題

忘却曲線でも書きましたが、第1次試験は7科目もあります。また、それぞれの科目も非常に広範囲です。例えば民法。これだけで非常に覚えることが多いのですが、中小企業診断士試験の場合、経営法務という科目では全20問の中で、知財法・民法・会社法・その他の法律があります。

中小企業診断士第1次試験過去問完全マスター全7科目
中小企業診断士第1次試験過去問完全マスター全7科目

過去問を1冊ずつの厚さに驚きます。全7冊になりますが、これを持ち歩くのはなかなか困難です。

このような広範囲のものを忘却曲線がある中、覚えていくのはなかなか骨が折れます。

対策としては、忘却曲線と同じですね。

他には、
・得意科目と不得意科目を理解する。
 同じ勉強ペースとはなりませんね。平均60点で良いのです。ただ、1科目でも40点未満はNG
・暗記科目と理解科目を区別する。
 暗記科目は直前期に回すのも一手。一方、理解科目は繰り返しが必要。



7科目の平均60点で合格となりますが、実は科目毎の難易度が毎年変化するのが対策を難しくしている一因でもあります。得意科目で稼ぎ、苦手な科目は最低の足切りを逃れるレベルに持っていきたいところです。

令和3年(2021年)度は、1日目の科目は比較的簡単で、2日目の3科目が難化傾向でした。2日目が得意科目で得点源に考えていた人が思惑が外れたという方も少なくありません。実は、ここにも。

来年令和4年度は逆になる可能性を示唆する方もいます。

全科目、7~80点くらいの状態に仕上がれば良いのですが、ある意味試験合格を目標と考えれば無駄です。かなり細かいところまで勉強をしていく必要性が出てきます。時間が足りない。

モチベーションとの戦い

勉強中少し休憩
少し休憩のつもりが…

長期間の勉強となると、モチベーション維持が難しくなります。誰にも波はあるのではないでしょうか。

モチベーションが自然に上がるのは、
・試験受験を決意した直後
・試験日は発表となり試験案内が公開された直後
・試験申込をした直後
・試験日直前(人によりいつからかはかなり異なる)
・試験終了直後
・試験結果発表直後
ではないでしょうか。

あとの2つは、来年に向けてですね。


こうなると、欲しいのは「やる気スイッチ」です。
残念ながら存在しませんね。


では、モチベーションとの戦い方は?

■モチベーションを上げることを断念する。
 モチベーションで勉強しない。
■小さな習慣づけ
 まずは机に向かうことを最大の目標とする
■SNSの活用
 Twitter等同じ資格試験を目指す人達と交流
■他の類似資格取得を目指す
 例えば、財務・会計なら簿記3級や2級と1年に何回も実施される直近の目標を目指す
■遊ぶことを許容する。
 継続することが第一ですので、時にはそういう時間も必要


働きながら、育児をしながら 時間確保との戦い

中小企業診断士の受験生を見ると、現在働いている人が圧倒的に多いと思います。ということは、時間が潤沢にある訳ではなく、仕事に影響されることが多い。また、年齢層として、まだ小さいお子さんがいる年齢層(30代から40代前半)が多く、育児や家族サービスの時間が必須となります。

そのため、時間確保は大きな課題です。

中小企業診断士の合格の目安となっている勉強時間は、1,000時間と言われます。

第1次試験は、7科目ですので、1科目で約100時間

試験勉強をいつから始めるかにもよりますが、現時点(9月末)では、来年度の第1次試験日までは1年を切っていますので、今から始めたとして約10か月です。

とすると、1か月100時間で良さそうです。100時間÷30日=3.3時間/日

こう考えるとなかなかの時間ですね。

どうやって時間を確保するか。

■1週間単位で時間を考える(3.3時間×7=23.1時間)
 例えば、
 平日2.5時間×5日=12.5時間
 休日5時間+α×2日=10.6時間
■隙間時間を活用する
 まとまった時間は誰も確保ができません。
 朝1時間、移動時間+休憩時間0.5時間、夜1時間なら?
■時間が無い方が記憶の定着度は高い
 これは私の今までの経験上です。
 パーキンソンの法則というものもあります。




最後に、中小企業診断士試験に立ち向かう方に
 

頑張りましょう!


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