人手不足による省力化でセルフオーダーシステム・配膳ロボットを導入。更にやるべきことは高付加価値化

小規模・個人事業者向け
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2025年問題というと、色々と思いつくことがあると思いますが、大きなものとして、

いわゆる「団塊の世代」が全員75歳以上となる2025年は、日本の人口の5人に1人が75歳以上となり、後期高齢者が大幅に増え、深刻な働き手不足となることがあります。

飲食店などでは、現状でもこの人手不足で、
・閉店
・営業時間の短縮
・席が空いているのに、案内が追い付かない
などが見受けられます。

また、急激なインフレや最低賃金上昇により、人件費も嵩むようになってきています。

生産性向上は、今やどの事業に於いても非常に重要な課題となっています。

中小企業省力化投資補助金

中小企業庁では、「中小企業等のみなさまの売上拡大や生産性向上を後押しするため、IoT・ロボット等の人手不足解消に効果がある汎用製品の導入を支援します。」とする、中小企業省力化投資補助金で省力化を推進しています。

補助対象事業は、
人手不足の中小企業などが、省力化製品を対象製品のリスト(カタログ)から選んで導入し、販売事業者と共同で「労働生産性年平均成長率3%向上」を目指す事業計画に取り組むものを対象となっています。

補助率は、
1/2で、補助上限額は従業員数ごとに異なります。

https://www.chusho.meti.go.jp/koukai/yosan/r6/shoryokuka.pdf

飲食店で進む、セルフオーダーシステムと配膳ロボットで省力化

前述の中小企業省力化投資補助金でも、製品カタログに掲載されていますが、
飲食店では、セルフオーダーシステムや配膳ロボットを多く見かけるようになってきました。

ファミリーレストランのガストなのがいち早く導入されました。

イタリア料理チェーン店のオリーブの丘では、お店に入ってから出るまで、スタッフの方と接触機会がないということも経験しました。
セルフ受付~自動席案内~セルフオーダー~配膳ロボット・ドリンクセルフサービス~セルフレジ

ホール担当のスタッフさんは、ドリンクのカップ・コップなどの補充や、オーダーやレジのやり方が分からない人のサポートと食器片付け・テーブル掃除が中心です。

少ない人数でも回転率も向上すると思います。

新しく採用したスタッフさんも最初に覚えることが少し減ります。

ただ、セルフオーダーで、LINE登録しなければならないところがありますが、あれはどうなんでしょうか?お店にしたら、LINE登録者数が自然に増加するというメリットはありますが、客目線では登録したい人以外は迷惑なことでないでしょうか。

また、セルフオーダーシステムを利用で、客自身のスマートフォンを使用する場合、少なくともフリーWi-FiなどのWi-Fi設備は完備は必須ですね。以前、Wi-Fiが無い店舗がありビックリしました。

その点、チェーン店は、専用タブレット端末が準備されていて使いやすいようになっていますね。
汚れが気になる場合がありますが。

さて、これらの導入の目的は何でしょうか?

勿論、人手不足の対応ですが。

生産性を向上しても、お客さんが来てくれ売上が増加しないと意味がないですね。

省力化にプラスして高付加価値化

前述の通り、省力化が進んだとして、それでお客さんが増加、客単価が増加する訳ではありませんね。

人気店が回転が悪く、機会損失が多かった場合は、回転数が増加し売上も増加する可能性はありますが。

考えるべきは、高付加価値化ですね。

省力化が進める目的は、本来やるべきことをやれるようにすること

飲食店で考えると、顧客満足度を上げ、客単価アップや再来店へつなげることですよね。

真実の瞬間

真実の瞬間』とは、
顧客満足の実現を考えるために重視されているキーワードのひとつとされています。

接客でお客さんと接する僅かな時間(=15秒)で決まり
スタッフの態度や店舗の設備に対する印象だけで、企業全体の印象を評価すると言われます。

例えば、飲食店では、
配膳ロボットを使用しますが、お客さんに取らせないことを重視しているところがあります。

配膳ロボットについていき、配膳ロボットから取り、テーブルに置く
この時間にできることは色々ありますね。
料理の説明や飲食の進み具合から、おすすめメニューの紹介など
今日のおすすめメニューなんかは言われると頼む人は多いのではないでしょうか。

場合によっては、再来店のお礼など
馴染み客になった気がして気持ちが良いものです。

これは全く個人的なことですが、
実は沖縄の居酒屋に行くのが好きです。
何が好きかというと、珍しい食べ物もあるのですが、スタッフさんとのこの接触機会です。
接触と言っても会話ですよ勿論
男性女性どちらでもです。
空いたお皿やコップなどを「これ、おさげしましょうかね~」と言って下げていくのです。

青い空・青い海は勿論ですが、沖縄の人とのこういうちょっとした会話が楽しく何度でも行きたくなるのです。

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