まず、固定費と変動費って何でしょうか?
変動費とは、販売数量に比例して増減する経費を言います。
例えば、仕入原価、原材料費、販売手数料等が考えられます。
固定費とは、販売数量に関わらずかかる経費を言います。
例えば、減価償却費、家賃、人件費等が考えられます。
「売上高」にと考えてしまうと悩んでしまうかもしれません。
人件費は、固定費?変動費?
人件費にもさまざまなものがありますね。
給与や賞与、退職金など
給与の中も、毎月固定のもの、残業時間に比例する残業代があります。
また、パート社員やアルバイト社員も、業務量に応じて変動することになります。
とすると、正社員の基本給は固定費、賞与や残業代、パート・アルバイト給与は変動費のような感じもします。
ところが、先ほどの販売数量で考えてみるとどうでしょうか。
販売数量に比例してとはなりませんね。
とすると、人件費は固定費で良さそうです。
電気代は、固定費?変動費?
電気代はどうでしょうか?
電気代には、基本料金と使用量に応じた従量料金がありますね。
デマンド値や使用容量により変動するものの、毎月ほぼ一定である基本料金は、固定費でしょうか?
また、使用量に応じた従量料金は、毎月変動するため、変動費でしょうか?
これもまた、販売数量に比例するかどうかで見ると、固定費で良いですね。
確かに製造数が増加すると使用量も増加するのかもしれませんが、比例はなかなかしないと思います。
毎月変動するものが変動費と言う訳ではない
このグラフは、沖縄電力のある契約のものの従量料金の推移を表しています。
単価自体は基本変動はしませんが、燃料費調整単価(毎月変動)や再生可能エネルギー発電促進賦課金単価(毎年変動も5月分から1年間固定)及び消費税により変動しています。
先にも書きましたが、電気代は、固定費です。でも、毎月変動します。
よくある損益分岐点を示すグラフでは、固定費は売上高に対して一定を示しますが、実際には波打っていることになります。
損益分岐点比率の計算方法
損益分岐点比率=固定費÷限界利益
(限界利益=売上高ー変動費)
固定費と限界利益が同じ場合は、損益分岐点比率は100%になります。
つまり、利益が0のときということになります。
損益分岐点比率は低い方が良いです。
と考えると、
固定費を下げる
売上高を上げる
変動費を下げる
ことでこの比率は下がることになります。
新規事業を行う前の計画段階
一定期間の実績
などで比較・評価で使える値ですね。
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