生産活動において、QCDは重要な3要素です。
Quality(品質)、Cost(コスト)、Delivery(納期)
この並びで優先度が高いかと言うと、そういう訳ではなく、ケースバイケースとなりますが、
一般的には、Q>D>Cとなるかと思います。
Q(品質)とD(納期)は、顧客満足度を考えたとき必要です。
この2つが顧客の満足のいくものでないと、注文を得ることができず、売上が立ちません。
品質が高く、他に無いレベルであれば、納期は多少は我慢してもらえることがあるかもしれません。
一方、納期がしっかりしていても、品質が悪いと継続した注文は難しいかもしれません。
そのため、Q>Dですね。
また、いくら売上が上がっても、コストがかかってしまうと利益が出ません。
となると、優先度は、Q>C>Dとなるかと思います。
Q・C・Dはトレードオフの関係
ひとつの要素を優先するとその他の要素が犠牲とならざるを得ない関係をトレードオフと言いますが、
例えば、
Q(品質)を高めようとすれば、時間を掛けてじっくり作るため、C(コスト)やD(納期)が掛かってしまいます。
C(コスト)を削減しようとすると、Q(品質)が悪化したり、D(納期)が掛かることがあります。
D(納期)を短縮しようとすると、C(コスト)が掛かったり、Q(品質)が悪化することがあります。
3要素は、お互いに関係性があり、バランスを取り、全体最適化することが求められます。
C(コスト)削減で収益性向上
サプライチェーンで考える、Q(品質)、D(納期)の追求は、他企業との差別化を図る上で必須です。
また、一定量のボリュームを生産(大量生産)することで、コスト抑制も実現できていたのではないでしょうか。
色々な工場の内部に立ち入る機会があるのですが、
近年はやはり、『効率化』が大きなテーマになっているとみて取れます。
不良を1個出すことで、どれだけのコストロスになるのか
1個生産することでどれだけの収益となるのか
生産品個々で把握することは可能だと思います。
設計部門や生産管理部門が把握できていれば良いことではないですよね。
不良を出さないで、効率化していく
QC活動などの小集団活動や提案制度など色々工夫して実施していると思います。
では、効率化が実現できたら、どうしていますか?
効率化が実現できたら、こうする!
効率化が実現できたら、別の仕事が取れます。
その結果、売上向上が図れます。
コストも維持(抑制)できれば、収益も向上です。
コレ、会社(経営者)目線ですね。
北陸のとある部品製造会社では、
効率化を実現したこで、年間休日を10日増加、そして給与も増加という対応をしたということです。
それでも、売上は勿論、利益率もアップ
そこの社長は、言葉は正確ではありませんが、このような趣旨の話をされたそうです。
「今まで、あなた達(社員)の貴重な時間(=余暇時間)を無駄にしていました。効率化を進めることで、あなた達の自由に使える時間を増やします。」
如何でしょうか。
効率化を進めることは、経営上重要な課題です。
でも、それによって会社は良いだけでは、なかなか推進もされませんよね。
社員目線で考えることで、効率化が推進されたという良い事例です。
ラーメン屋さんなどの飲食店では、ラーメン1杯の貢献利益が出ます。
すると、価格から考えると、営業日数などを考慮すると、1日当りの目標客数も決まってきます。
ランチタイムの中で提供できる数を増やすのは、まさに効率化を図る必要があります。
個人経営の場合は、切実ですね。
社員に経営者目線を期待することはあっても、経営者が社員目線になっていますか?
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